防水工事のまとめ情報



防水工事は大きく分けると2種類【塗る防水】と【貼る防水】があります。

①【塗る防水】というと有名なのはウレタン防水、コスト的に安価なポリマー樹脂防水とあります。
下地に直接塗りつけて防水塗膜を作り雨水の浸入を防ぐ工法です。メリットは比較的安価で下地形状が複雑でも施工が可能ということです。

②【貼る防水】はシート状の製品を接着剤により床面に貼り付けていく工法です。メリットは工場での生産品の為、防水性能が長期間維持出来ます。


FRP防水

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画像は新築戸建住宅のFRP防水の様子

FRP防水は木造住宅のベランダに最も使用されている防水工法です。
新築時の防水する前には合板で貼ってあり、この上にFRP樹脂加工して防水が完成します。非常に強固で摩耗性に強い防水ですが、建物の揺れに弱いのか時折ひび割れてしまう事もある為、その時は再度FRP防水をしなければいけません。異常がなければ7〜10年おきにトップコートを塗る事で維持出来ます。


ウレタン防水、ポリマー樹脂防水

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画像はウレタン防水X-2工法のメッシュ入れの様子

ウレタンおよびポリマー樹脂の塗膜防水を塗る方法は、ローラー、ハケ、金コテ、吹き付けなどがあります。一般的に平面はローラーで塗り、狭い箇所や立上り面をハケで塗っていきます。
吹き付け工法は大型機械で材料を送り出し吹き付けていく工法ですで、東海地区でいうとトヨタスタジアムの観客席などで使用されています。

塗る防水にも大きく分けて2種類、【密着工法】と【通気工法】があり、密着工法とは床面に直接塗る工法で、通気工法とは塗る前にシート形状の製品を貼り付けてから塗膜防水をします。


加硫ゴムシート防水、塩ビシート防水

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画像は機械固定工法のディスク盤取付の様子

シート防水といっても大きく分けて2種類あります。住宅の屋上防水に使われているのは加硫ゴムシート防水(色を塗るタイプ)と塩ビシート防水(着色タイプ)になります。貼る方法は接着工法、機械固定工法などがあり、施工する床面に空調設備や手すり架台などの障害物があり、シートがうまく施工できない場合はウレタン防水との併用工法になります。

①加硫ゴム系シート防水は厚み1.2mm~1.5mmのシートを貼り重ねていく防水です。シートなので均一に防水性能が保証されます。主に非着色タイプなので仕上げ塗料を必要とします。

加硫ゴム系シート防水のメーカー(TAJIMAカタログはこちら)

②塩ビゴム系シート防水は厚み1.0mm~2.0mm、幅1.2mのシートを貼り合わせて防水していきます。シートなので均一な性能が保証されます。複雑な形状の場合には施工が難しくなり、主に新築時に使用されています。

塩ビゴム系シート防水のメーカー(TAJIMAカタログはこちら)


改質アスファルトシート防水

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画像は住宅屋根のアスファルト防水トーチ工法の様子

アスファルト防水は日本で使用された実績が最も多い信頼性の高い防水で、アスファルトを浸み込ませたルーフィングシートを重ねながら貼っていく工法です。何重にも防水層がある事から長期の防水性能を維持することが出来ます。主に新築工事に採用していく工法です。
高層低層問わず沢山のビル屋上やマンション屋上や勾配屋根などに使用されています。

工法として【熱工法】と【常温粘着工法】があります。
①【熱工法】はアスファルトの塊を約250〜270度の釜で溶かした溶剤を接着に使用してルーフィングを貼っていく工法です。トーチ工法は改質ルーフィングの裏面のアスファルトをガストーチで溶かしながら貼っていく工法です。どちらも火器使用しますので非常に危険ですので新築現場のような厳重に管理されている場所でしか工事が出来ません。

トーチ工法の詳細はこちら

②【常温粘着工法】ガムクールは改質アスファルトシートの裏面にある粘着層で貼り付けていく工法です。防水改修時、下地防水がアスファルトの場合に最も適しています。下地処理として既存防水層を再活性化させてから、ガムクールを重ねて防水していきます。

常温粘着工法ガムクールの詳細はこちら